| 監督・・・篠田正浩
         脚本・・・清水邦夫 
        撮影・・・宮川一夫 
        音楽・・・湯浅譲二 
        美術・・・朝倉接 
        編集・・・浦岡敬一 
        照明・・・佐野武治 
        録音・・・西崎英雄 
         
        製作・・・角川春樹 
         
        2時間11分〜配給ヘラルド 
        昭和56年10月3日封切 
         
        主題歌・・・「Let it be」             
        挿入歌・・・「Get back」             
               〜The Beatles             
         
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          ふぶきって誰? 
        最初から犯人がどうしてもバレバレになってしまうので、一人二役のひねりを加えたのかも? 
         
         磯川警部のプライベートは無視!手紙の謎も、警部の三津木五郎関係の狼狽も、もちろんナシ!三津木五郎の本当の親は謎のまま? 
         
         なぜか舞台は広島県になっている。横溝といえば岡山でしょ!磯川警部も広島県警の人に(^_^;)   
        水島コンビナートの問題はあまりふれてない。明治26年云々は全部省略。 
         
         オープニングは10年後の三津木五郎の回想という形式をとっている。時代設定を2年遅らせ、昭和44年にして、目玉のビートルズを。 
         鷲羽山で金田一耕助と磯川警部が例のテープを聞いてる時に三津木五郎に会うのではなく、電車の中で出会う。その後桟橋で磯川警部と会うようになっている。 
         
         三津木五郎の視点なのは、結局最初と最後のみで、金田一耕助と電車で一緒になってからは、金田一耕助の視点?になる。 
         
         原作では、当時の社会問題の一つである「蒸発」の謎をからませているが、映画ではその印象がうすい。実際、荒木定吉のカゲがうすい・・・。人形師の人の話題なんて、出ても来ない。妹尾兄弟は、片帆との恋愛をからませているので兄の方だけは強烈。 
         
         刑部島は足場が悪いので、途中で漁師さんに長靴をもらう金田一耕助。原作ではちゃんと下駄で頑張ってるよー。ラスト旅館にその長靴を置き去りにする金田一耕助。マナー悪いなぁ・・・ 
         
         原作では、野犬は土佐犬の阿修羅。吉太郎のライバルである。でも映画ではわんわん大行進! 
         
         越智竜平の島への大金投資の理由が違う。原作では、巴御寮人の事を忘れられず、守衛との交換条件として。 
         映画では、御神体を交換し、刑部神社の周りの森林を買い上げ、神社の周りを俗悪な?レジャーランドにして、復讐するため。 
        なにそれ・・・(*_*) 
        どちらにしても、それが結局守衛殺しの動機。 
         
         同じく片帆殺しの動機も違う。 
        原作では、紅蓮洞の秘密を知られ、島を抜け出そうとしたため。 
        映画では、かつての逢引場所(千畳敷ではなく七つ塚)での二人を見て、ふぶきの面が出てきたため。 
         
         大膳は、原作では殺人に関係ないが、映画では吉太郎と同類に。 
        これも巴御寮人に惚れている設定。 
         
         紅蓮洞も睡蓮洞も一緒クタ。 
        ラスト付近の「みんなで楽しく洞窟探検、神楽太夫も大活躍!」なんてものはナイ。 
         洞窟に入るのは、金田一耕助&大膳、竜平&巴、吉太郎の5名のみ。哲学説教めいた部分も有り。 
         
         そして大膳と吉太郎が果て、巴は底なし穴に落ちる・・・(゜ロ゜)恐い!
         
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        鵼の鳴く夜は 
        恐ろしい
          まだ横溝ファンになる前だったので、当時の悪霊島の映画宣伝についての記憶は全くないのですが、さすがにこのキャッチコピーだけは知っています。
        
           
        岩下志麻=巴御寮人 
         旦那様の篠田正浩監督の思うようにできたのではないでしょーか。写真撮影のシーンで現れた巴御寮人、すごく雰囲気あります。 
         
         金田一耕助役の鹿賀丈史。アクがとても強い人だと思うんですが、アクのない金田一耕助を見事に演じてます。さすがですね、いい感じ♪ ただ、その時代に金田一さんが若いというのは変。後、もう少し人懐っこくてもよかったかも。 
         
         中尾彬さん、金田一役者ですがたくましい。 
        彼が守衛役だと吉太郎や竜平と負けない体に見えてしまうのですが(^-^; 弓もひけそう。 
         
        片帆の死体、人形だが臓物と眼球はブタの生もの。\(>o<)/ 
         
        伊丹十三氏、笑える。 
         
        旅館の女中、騒々しい。 
         
        長靴の金田一。ぷぷ
         
         
        FM東京、ん?角川春樹じゃん! 
         
        岸本加世子さん、片帆の笑い声は強烈でしたね・・・。 
         
        妹尾誠役の人、なんて強烈な印象なんでしょ。 
         
        金田一耕助が見る悪夢。なんだかねェ・・・。 
         
        洋風vs和風ヒッピー?
        
         
         
         名曲「Let it be」が流れゆく中、三津木五郎と警部を乗せた護送車。前方から歩いてすれ違う金田一耕助。振り向いて叫ぶ五郎。    
        名シーンですね(^-^) 
           
           ↑笠岡港前
         
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       詰め込みすぎの感? 
        2時間ちょっとの映画の宿命か。原作読んでないと意味不明の所も。 
         
         野犬のシーン。どう見ても血統書でもついてそうな犬達ばっかなんだけど?実際は警察犬訓練所から借りてきたそうですが・・・。ほんまの野犬ってあんなもんじゃないでしょ。 
         
         車の中の越智竜平に向かって三津木五郎が何か叫ぶシーン。とても印象的でいいですねー。 
         
         妹尾誠君よ、片帆が死んだらもっと悲しみを態度にあらわして〜! 
         
         ビートルズの曲を使用したのはこの映画にとって、どうだったのか。 
         興行的には話題性も富み、よかった筈。当時のコントなどにも金田一耕助のテーマ曲として使われていたらしい。 
         長い間日の目を見れなかったこの作品も、2004年春ついにDVD発売!ヽ(^。^)ノ 
         
         金田一耕助が見る悪夢。なんだかねェ・・・。 
         
         双子が生まれると、昔は「畜生腹」と言われていたらしい。(これは同じ瀬戸内海の小さな島に住む私も、実際に聞いた事があります)シナリオにはあるそのセリフはカットされてますが、、、。 
         片帆と真帆は原作では、高校だけ玉島と倉敷の御寮人さんの所に別々に預けられていて、卒業後に帰島していたので、片帆が「島から抜け出したい〜っ」て言うのは理解できる。 
         しかし映画では、幼い頃から尾道と広島にずっと住んでいて、この祭りの時だけ帰島してるという設定。それを考えると、普段広島に住んでいる片帆の妹尾誠に対する言動は大袈裟に感じてしまうのだが・・・。
          
         「太郎丸?次郎丸? 
        太郎丸次郎丸太郎丸次郎丸太郎丸次郎丸・・・」 
           恐すぎ(>_<) 
         
         ジョン・レノンの死。 
        しかし「Let it be」はポールの作った曲。せっかくだから、レノンの曲も使ってあげてください。  
         
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